今回は、ニュージーランドに設立した現地法人の雇用形態とその特徴について説明をしています。
ニュージーランドでの事業を成功させる為には優秀な人材を現地で採用することも重要な要素となります。
一方で会社の成長に合わせた柔軟な人材の確保をしていきたいという会社側の意向もございます。
そうした点を踏まえ、ニュージーランドでの雇用形態とその特徴を知っておくことは重要と言えます。
今回はその概要を詳しく見ていきたいと思います。
ニュージーランドでの主な雇用形態（3種類）
ニュージーランドでは、主に以下の３つの雇用形態に分かれます。
よって従業員採用にあたり以下のどれに当てはまる採用をするのかを明確にしたうえで求人活動を行うことになります。
1. Permanent employee
2. Fixed-term employee
3. Casual employee
PermanentとFixed-termの違いは、雇用に「終了期限」があるかないかが大きな違いです。
どちらの種類の採用形態をとっても、更に勤務がフルタイムなのかパートタイムなのかを決定する必要があります。
ニュージーランドではフルタイムの従業員の明確な勤務時間規定はありませんが、
目安として週に約35～40時間勤務している人をフルタイム勤務としています。
Permanent employee (勤務形態：フルタイム or パートタイム)
雇用形態別に詳しく見ていきましょう、まずは「Permanent employee」です。
Permanent employeeは終了期限のない定期固定勤務形態をとる従業員です。
フルタイムとパートタイムは例えば以下のような勤務形態の従業員です。
– フルタイム （例：週5日、午前9時から午後5時まで）
– パートタイム（例：週2日、毎日3時間、週6時間）
フルタイムとパートタイムに関わらず、Permanent employeeには「従業員の権利と責任」の完全なセットが付与されます。
権利は別のコラムで詳細を説明しますが休暇（年次休暇、病気休暇、遺族休暇、育児休暇、等）などがそれにあたります。
一方、責任は主に「継続的な業務・事業へのコミット、目標達成、リーダーシップ、安全衛生」などがそれにあたります。
Fixed-term employee (勤務形態：フルタイム or パートタイム)
次に「Fixed-term employee」です。
Fixed-term employeeは、特定の事項を迎えるまで勤務する従業員です。
例えば「育児休暇中従業員の復帰まで、特定プロジェクトの完了まで」がそれに該当します。
Fixed-term employeeにもフルタイムとパートタイムを決める必要がございますが、
勤務形態は、Permanent employeeで記載した例に同じです。
雇用の際に取り交わしす契約書にいつ契約が終了するかの記載が必要です。
例えば「特定の日付で完了、特定事項の完成で完了」などがそれに該当します。
雇用の権利と責任については、Permanent employeesと同様のものを有することになりますが、
勤務期間によっては休暇等の権利が違う場合があります。
Casual employee
次に「Casual employee」です。
勤務する曜日・時間が決まっていない雇用形態をとる従業員です。
雇用主がいつ作業を依頼する必要がある（いつ忙しくなるか）を予測するのが難しい場合の雇用形態の時に採用される形態です。
従業員が仕事を受け入れるたびに新しい雇用期間として扱われますが、雇用条件は変更しない限り同じ条件となります。
従業員の権利については、別のコラムで詳細を説明しますが「Casual employee」の場合、
勤務状況によっては年次休暇を取る代わりに、給与に加えて追加の8％ （年次休暇の額が総収入の8%に当たる金額と同等の為）が支払われることがあります。
また、1週間に10時間以上（月に40時間以上）を前提に、6か月の就労後、病気休暇と死別休暇を取得出来ることもあります。
以上が、ニュージーランドでの雇用形態とその特徴の概要です。
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