銀行口座開設

ニュージーランド現地法人の銀行口座を開設

ニュージーランドに現地法人の設立が完了したら、次はニュージーランドに法人口座の開設です。
今回は、ニュージーランド現地法人口座開設の銀行選定、銀行口座開設の進め方や必要書類について説明をしています。

コロナの影響(2021年時点)で暫定的な手続変更はございますが、ここでは一般的な手続き方法について詳しく見ていきたいと思います。

ニュージーランドの大手銀行

ニュージーランドにはいくつかの大手銀行がございます。
代表的な4行は以下です(4行ともS&P GlobalのRatingで「AA-」)
・ANZ Bank New Zealand
・ASB Bank
・Bank of New Zealand
・Westpac New Zealand

ニュージーランドに法人口座を開設する銀行の選定

上記4行の内、どの銀行に口座を開設するかは迷うところだと思います。
選定にあたり重要なポイントは「株主が日本法人のニュージーランド子会社、日本在住者といった条件に柔軟に対応してくれる銀行を選定する」という点です。

また、飛び込みでアポを取ろうとしても手間と時間や英語の問題などがありますので弊社のようなコンサル会社や会計事務所から紹介して貰うのが一番便利といえます。
既に沢山の開設サポートをしている実績があれば銀行窓口担当とのアポ取りや手続きもスムーズだからです。

また、銀行によっては日本語を少し話せるアジア人スタッフがいます。
そういうスタッフのいる銀行を選ぶと手続きや口座開設後の問合せにも便利なのでそういう銀行・支店を紹介して貰うことをお奨めします。

銀行によっては、Internatinal Banking Services(国際銀行事業部)のような部署が対応してくれますが、部署が郊外の支店に設置されていることもあります。
事前にバスでの行き方、もしくは仲介の方の車に同乗し支店まで連れて行って貰うなどの対応も調整が必要です。

ニュージーランドの各銀行のインターネットバンキングの機能は秀逸ですし、事業運営上でインターネットバンキングをフルに活用する事になります。
(クライアントからの入金、各種業者・仕入れ先への支払い、各種税金の支払い、給与支払い、会計ソフトとの連携、等)
複数の銀行から選択が可能な場合は、インターネットバンキングの機能の使い易さから銀行を選択されるのも1つと思います。

ニュージーランドに法人口座開設(株主が日本法人名義の場合)

コロナの影響で銀行個別の対応がございますが、基本的に銀行開設の際は、ニュージーランド法人の取締役に選任された全員が銀行窓口に行く必要があります。
所要時間は約1時間です。

開設にあたり必要書類は以下です。
・ニュージーランド現地法人の設立証明書(Certificate of Incorporation)
・ニュージーランド現地法人の取締役全員のパスポート
・ニュージーランド現地法人の取締役全員の自宅住所証明の原紙
・日本法人の履歴事項全部証明書

日本法人の取締役全員がニュージーランド法人の取締役にならない場合もあります。
その場合、ニュージーランド法人の取締役になる人だけが銀行窓口に行くことで問題はありませんが、日本法人の取締役全員の以下の書類提出が必要です。
銀行口座開設担当者にメールに添付して提出を行ってください。
・パスポートの認定済みコピー
・自宅住所証明の原紙

また、日本のホールディングス会社を株主とする場合、最終株主が個人になるまで資料の提出が求められる場合がございますのでその場合はご留意ください。

自宅住所、履歴事項全部証明書共に原本の英語版(認定機関にて翻訳)が求められます。
銀行に日本語が分かるスタッフがいれば認定機関での翻訳が必要ない場合がございますので、日本語が分かるスタッフがいる銀行での開設を仲介の方に相談してみることで時間と費用を抑える事も可能です。

銀行窓口では、上記の書類とは別に銀行規定の約10ページ程の申し込み用紙に記載が求められます。
申し込み用紙の記載事項は銀行の社内審査に使われる内容で、主に以下の事項を記載します。
・会社の基礎情報
・各取締役の基礎情報
・ニュージーランドでのビジネスの概要
・銀行の使用目的、取引金額、頻度
・Taxの条件
・各取締役の口座へのアクセス、承認権限
・パスワード
・サイン
記載漏れやミスを防ぐ為にも申し込み用紙を銀行より事前にメール(PDF形式)で受け取り、記入済み用紙を銀行へ持参する事をお奨めします。

アンチマネーロンドリング法に伴い、銀行審査が厳密になり時間がかかるようになりました。
ニュージーランドに会社設立が完了しましたら、早めに法人口座を開設する書類を銀行に提出しましょう。

ニュージーランドに法人口座開設(株主が個人名義の場合)

株主が日本法人名義の場合に同じく、ニュージーランド法人の取締役に選任された全員が銀行窓口に行く必要があります。
所要時間は約1時間です。

開設にあたり必要書類は以下です。
・ニュージーランド現地法人の設立証明書(Certificate of Incorporation)
・ニュージーランド現地法人の取締役全員のパスポート
・ニュージーランド現地法人の取締役全員の自宅住所証明の原紙

それ以外の手続きの進め方は、上記「株主が日本法人名義の場合」に同じです。

株主が個人名義、法人名義に関わらず、法人口座開設に対する銀行側の法人デューデリジェンスが厳密になりました。
審査の途中で追加書類を求められたりするなど、時間がかかる傾向にございます。
ニュージーランド現地法人の設立が完了したら早めに法人口座を開設する書類を銀行に提出しましょう。

以上が、ニュージーランド現地法人の銀行の選定、銀行口座開設の進め方や必要書類の概要です。

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